202512
3/8

𠮷田龍宏川島由里子”令和7年12月1日発行   愛知県仏教保育協会事務局妙心寺派社会事業協会事務局美和こども園園長妙心寺派社会事業協会社会事業従事者研修大会愛知県支部二学期保育研修会報告9月4日(木)、ウインクあいちにて「二学期保育研修会」を開催しました。今回は、こどもと家族の排泄サポート研究所代表・和田智代先生を講師にお迎えし、「排泄自立から考えるも主体の保育“」をテーマに研修会を行いました。冒頭、先生より子どもの排泄をめぐる国内外の現状についてお話しいただきました。ヨーロッパでは小学生でも紙おむつで登校する例がみられるなど、排泄の自立が社会的課題になっている地域があり、日本でも保育者や保護者が排泄への対応に困難を抱えるケースが増加しているとの指摘がありました。続いて、子どもの排泄に関する基礎的知識として、「トイレトレーニングの歴史」「おむつの長期・長時間使用がもたらすリスク」「布おむつと紙おむつの違い」について学びました。「人間の子どもの自然な排泄自立の姿」をめぐる考察では、先生がアフリカやフィリピンで出会った親子のエピソードをご紹介いただいたことが特に印象に残りました。保育施設での低年齢児の受け入れが増える現状では、排泄を含む生活習慣の形成は保育の中で重要な課題となりつつあります。今回の研修の中で、保育者のマインドをチェンジし、自然な排泄を経験するよう促すなど、保育施設では具体的にどう対応した子どらよいかについて、改めて考える機会となりました。『僕たちはどう生きるか』『数学の贈り物』『かずをはぐくむ』『偶然の散歩』等ぜひご一読ください。両日の講話を通じて、現場の実践を見直す視点と、明日からの一歩につながる気づきが共有され、今年度も学び多き研修会となりました。猛暑が続く7月24・25日、本山妙心寺にて「社会事業従事者研修大会」を開催しました。開山堂に参拝ののち開会式が行われ、山川宗玄管長猊下のお言葉に続き、12名の方が永年勤続表彰を受けられました。初日は、教学部長・岩浅慎師の法話に始まり、京都大学教育学研究科教授・明和政子先生によるご講演「生涯にわたる心身の健康は子ども期につくられる」へと続きました。ポストコロナの予測困難な時代、サイバー空間で過ごす時間が増える中で、ヒトが幸福に生きるために必要なのは「本物を生身の身体で経験し、内受容感覚の心地よさを他者と分かち合い、アタッチメントを育みつつ一心不乱に遊ぶことである」という示唆に富むお話が、昨年に続くご登壇により一層深まりました。2日目は、数学を専門とする独立研究者・森田真生先生にご講演いただきました。先生は、研究・執筆の傍ら、国内外で「数学の演奏会」「数学ノートブック」などのライブ活動を展開し、遊び・研究・教育・学びのためのラボを運営されています。深い思索に基づく内容は多岐にわたりますので、ご著書(3)第 737 号

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る