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令和6年度 「アンケート調査と報告」②養成機関連絡協議会公益社団法人日本仏教保育協会研究担当常任理事髙木正尊京都華頂大学・華頂短期大学京都文教大学5.保育者養成に関する現状と課題・様々な機能は求められているものの、短大卒の学生にとって経験はまだ少なく、多様な学びを活かしていくという点においては、課題が多い。また地方においては少子化が深刻であり、保育士の希望者も少なく、地域においてエッセンシャルワーカーの育成が不可能になりつつある実態である函館大谷短期大学・必要とされる知識や技術が多様になってきている反面、養成校の多くが短期大学のままであることが課題になりつつあると思う。本学には、専攻科があるが、就職後に専攻科に進学する機会を設けるなど、専門職としてのステップアップの機会を設けていくことも必要になってくると考えている札幌大谷大学短期大学部こども教育宝仙大学・子育て支援にかかわる専門性を身に付けた保育者が求められている一方、実習等で実践の経験が積みにくいという課題があるかと思う。本学では学内に設置した地域子育て支援拠点の運営に学生が入ることで、子育て支援を実践的に学ぶ機会を持てるようにしている。また幼稚園における子育て支援を学ぶ機会として、学園内の幼稚園での預かり保育に学生がアルバイトとして勤務する体制を整えていく予定・1年次の実習において、どうしても乳幼児とのかかわりが主たる関心となっている。2年次の実習においてはそれに加え、地域の子育て支援など母親の視点に立って考え、母親が抱えるさまざまなニーズについても目を向けるように指導している。それとともに、保育の多機能性について意識し、考察するようにしている聖徳大学幼児教育専門学校・多くの保育者養成校で、学生募集に苦戦しているという声を聞く。入学してくる学生の学力低下も目立つようになってきている。閉校に追い込まれる養成校もあり、危機的な状況であると感じる。保育者の社会的地位や賃金の向上に今まで以上に取り組んでいく必要があると感じる鶴見大学短期大学部・本学が募集停止を決断した理由の一つとして、保育職を希望する学生の減少がある。特に高校生に保育職の魅力ややりがいをアピールする取り組みを充実させるべきだと考える岐阜聖徳学園大学短期大学部・少子化による入学生確保の厳しさに加え、保育職を選ぶ若者の減少が全国的な現状。さらに短期大学を選ぶ高校生の減少もあり、短期大学での保育者養成校は最近、閉校が相次いでいる。一方で国は「子育て支援」・保育士の処遇がよくないことの報道が多いので、処遇がもう少しよくなると、保育士の魅力がぐっと増すと思う・保育者養成校にとって、入学者を確保するという課題に直面し、保育者不足に拍車をかけている。保育者養成校では、学生の量を確保するため、年々学生の質が低下していると感じる。高校生が幼児教育・保育の仕事高田短期大学に魅力を感じ、保育者養成校への入学を促すことに多くの保育者養成校が知恵を絞っているが、難しい現状が続く。未来を担う子どもの心を豊かにするような保育者を養成しなければならないと痛感している・「不適切保育」とは何か十分大谷大学議論が成されないまま、この語感だけが独り歩きすることやそれに伴う報道の危うさを感じている。18歳人口が減少する中、学生募集に苦慮する保育者養成校は多く、昨今の報道に京都女子大学少なからず影響を受けているだろう。保育職に関心を持ってもらうために、次世代を担う青少年や保護者に対してその魅力をいかに発信していくか、その考え方や方法については時間を取って議論する余地がを重点施策としており、子育て世帯の子育てしやすく働きやすい環境を整えるため数々の支援策が各市町で計画されている。いずれも支援を行う人材がいなければ成り立たないため、保育士確保は喫緊の課題である。保育者を養成する機関(大学・短大・専門学校等)は入学生確保のためのオープンキャンパスをはじめ、種々の取組みを行っているが、自助努力では限界があると考える・現在は、保育現場や保育者の仕事に対して、偏った(誤った)見方や思い込みがあると感じる。正しく伝えることが大切であると同時に、保育の専門性と質の向上、そして処遇や地位向上を図ることが急務である・志願者減少もあり、全体的に基礎学力が低下している傾向にある。また、配慮の必要な学生が増加傾向にある・学生がなかなか集まらないので、大学に入学する以前の、中学や高校での職業体験の機会に生徒たちに保育士の仕事の魅力が伝わることを期待している令和7年7月1日発行   第 732 号(2)

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