202406
5/8

5.学校・学生・施設・職員・保護者・園児が「ともに育ち合う」保育とは帯広大谷短期大学立正大学社会福祉学部聖徳大学・聖徳大学短期大学部聖徳大学幼児教育専門学校鶴見大学短期大学部岐阜聖徳学園大学短期大学部大谷大学京都文教短期大学京都文教大学京都華頂大学・華頂短期大学佛教大学京都女子大学京都西山短期大学筑紫女学園大学iiFutureofEducatiandSkillsConceptuallearnngnote:OECDLearnngAgency:共同エージェンシーframework・OECD・私自身は学生にかなり育てられたと感じているが、学生を育てることができたなどと豪語できるような自信はない。彼らは勝手に育ったり育たなかったりするのである・職場体験のような園での地域活動→養成=実習→保育      地域連携フィードバックなどの、地域をベースにした連携・関係するすべての人が、子どもの保育や成長に集中できる職場環境、社会環境を整えることだと思う淑徳大学教育学部・時代や情勢に合わせ、柔軟に変わっていく、変えていく姿ング・コンパス(学びの羅針盤)2030)において、Co-が示されている。教育を「仲間20302030(仮題:OECDラーニonConceptCompass(こども)、教師(保育者)、保護者、コミュニティと協働して構築していく」ことが提示されており、これは「ともに育ちあう保育」のことであると考えられる。これは「こどもを主体」とすることであり、我が国では1989年の幼稚園教育要領(保育所保育指針は1990年)の改訂の当時から示されていることである。「こどもを主体」としてこどもの育ちや学びを「環境を通して」行う(保障)していくものであるが、現実としては残念ながらこうした状況に対応できていない(対応しようとしない)乳幼児教育及び保育施設も散見される。こどものウェルビーイングに資する教育及び保育内容を展開することが乳幼児教育及び保育施設には求められている淑徳大学短期大学部・本校では「保育体験プログラム」において附属幼稚園と連携して行う教育活動を継続しており、日常の保育や様々な行事を通じて学生・教職員・保護者が協力して皆で子どもたちの成長を支え、見守っている。互いに多くの気づきが得られ、学び合える機会となっている・「ともに育ちあう保育」とは、学校、学生、施設、職員、保護者、園児が互いに学び合い、共に成長する保育のアプローチであると解釈できる。このアプローチでは、子どもたちだけでなく、保育者や保護者も子どもたちから学び、成長することが重視される。互いに支え合い、学び合うことで、子どもたちの育ちだけでなく、大人たちの成長も促進される可能性がある。保育者は子どもの視点を重視し、子どもの理解を深める努力をする一方で、保護者や地域の人々も保育に参加し、共同で子どもたちを育てる環境が整えられるよう協力し合う保育が「ともに育ちあう保育」といえるのではないか・浄土真宗においては各々が阿弥陀如来の慈光に照らされ、一人の人間として成長することの保育であると理解している・保育という実践的な取り組みを通して、大切なことは何かということを共有し続ける営みであると考える・保育現場では多様な園児が共に生活し、多くの他者(人的環境)や物的環境、自然と接する中で、園児は他者と関わる幸せを感じ、心豊かになっていく。また、園児は他者の特性を理解し、「一人ひとり違って良い」ことに気付き、柔軟に主体的にかかわる力を身に付けていく。そのため、「ともに育ちあう保育」とは、保育者が役割を再確認し、他者を理解し連携して園児の心を豊かにするような環境を提供する保育だと考える・職員間や保護者との共通理解のもと、支援や配慮を必要とする子どもがいることを前提として、全体的な計画を設計することが「ともに育ちあう保育」につながる。多様性に気づき、認め合うことができる環境づくりへの視点を培っていく養成段階からの学びが重要である・大学と実習施設が協力し合い学生の学びを支えることができること・子どもの育ちを保護者がどのように担い、それを保育園の職員がどう支えているかを、実習を通して学ぶことができること・お互いの声を聴き合う、多様な意見を尊重し合える保育・保育現場では、子どもの成長に関わる保育者が日々自身の人間性、言動を見つめ直すこと、保育者と保護者が連携を取り、子どもの育ちを支えていくことが大切である。本学での学びにおいても、教員が学生を指導するだけでなく、ともに保育を探求していくこと、学生とともに考え学ぶことを大切にしている・人権教育が大切である学校は学生の人権を守り、多様性に配慮しながら、単一の価値観を押し付けないこと。多様な保育者養成を認めること。学生も子どもの権利を理解し、子どもの主体性を尊重し、「できる」「できない」の二元論から離れること職員・保護者も同様で、園内外の研修に参加するなど、保育園にかかわるすべての組織が権利意識をもって主体性を発揮できる現場であること・「保育」という仕事がいかにすばらしいものであるか、かけがえのない職業であるかということを、関係するすべての人々が積極的に外部に情報発信していく必要があると思う・それぞれが共に連携し合い、細かな情報交換が必要であり、関係性の広がりが大事であると考える。令和5年度全国保育士養成協議会九州ブロックセミナー佐賀大会を令和5年8月に佐賀県で開催し、本学(5)第719号

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る