202405
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学生に厳しくしないようにはなっているかもしれません。実習園も厳しくなり過ぎないようにされています。以前は実習録を寝ずに書く学生が多くいましたが、要点だけを書くように指導方法を変えると、「実習が楽しい」という学生が増えました。それでも、実習をやめてしまう学生や、提出物の遅れなどで実習に送り出せない学生が年々増えています。私の授業で単位をあげられない学生は、他教科でも単位を落としていたり実習先にご迷惑をかけることがあったりします。就職も心配です。よくできる学生をもっと伸ばしてあげたいのですが、そこまで行き届かないというのが職員の悩みどころとなっています。令和5年4月に聖徳大学三田幼稚園と併設の新校舎が完成しました。保育士資格と幼稚園教諭免許が両方取れる専門学校のうちの1校になります。現時点では両方取得することを卒業の要件としています。専門学校には4年制大学を卒業した人や社会人も入学してきますので、高校を卒業したばかりの人たちだけではなく、これらの人と一緒に学び合うというのが1つの特徴かもしれません。学生募集に苦労している状況を脱却するべく、大学・短大・専門学校という3つの教育機関全体で変革を目指しているところです。この1月末、本学は令和7年度からの学生募集を停止することが決まりました。少子化の影響は本当に深刻だと実感しています。同じ宗門校と高大連携を始めたところでしたので、高校の保育コースに入った生徒の結果を見ることなく募集停止になってしまうのが本当に残念です。令和6年度は引き続き大学教員が授業に行きますが、何とか他大学へ引き継ぎできないか模索しています。本学でも学生の募集が難しい状況ですが、来年で創立100周年となり新しいことにも取り組んでいきたいと思っております。神奈川県ではこの10年ほどの間に専門学校が乱立し、少ない学生を取り合った末、募集を停止するところも出てきました。今や「いかに良い学生を取るか」ではなく、「いかに学生から選ばれるか」というフェーズになっています。これは現場に対する保育者の供給量が激減するということなので、業界全体が厳しい状況になるだろうと思っています。しかし、学生獲得にかかる手間が増大し、保育者育成にも昔より手がかかるようになっていて、新しい方策を具体化させる余裕がないという負のスパイラルに入っていると感じます。学生の就職活動を最前線で見る、キャリア支援課という立場から参加させていただきました。その時々の学生によって目指す保育者像は異なり、求人の内容も年々変化していますので、柔軟に対応していかなければなりません。本日お聞きしたご意見を持ち帰り、今後に生かしていきたいと思っております。キャリア支援課として長く学生の就職を支援してきました。皆さんのお話を伺い、実習を諦めてしまう学生がいることなどは、本学だけの課題ではないのだなと分かりました。本学の場合、附属幼稚園の実習では学生をしっかり指導していて、実習録についても寝ずに書いて仕上げなければならないところがあります。その中で保育の道を諦めてしまう学生がいるのは残念なことです。外部の幼稚園に実習に行ったことで思い直す学生もいることを考えると、やはり実習先との連携は大事だなと感じます。本学の教育も大事にしながら、学生にとってより良い支援を見極めていきたいと思います。てまいりました。保育というのは子どもの「いのち」を預かり、人として生きていくための土台づくりをする仕事です。そこで、のキーワードでつながっている」と打ち出して講義をしていくと、学生の認識が変わりました。「難しい」「自分には関係ない」から、「仏教保育ってこんなに素晴らしいものなのか」というように。講義では、お経を唱えて行事をするのが仏教ではなく、自分のいのちに向き合うこと、自分以外のさまざまないのちとつながり合って生きていること、いのちは永遠ではないことなどを九州龍谷短期大学余公敏子先生聖徳大学・聖徳大学短期大学部育英短期大学名誉教授鶴見大学短期大学部橋本弘道先生第718号(2)聖徳大学幼児教育専門学校鶴見大学短期大学部佐藤達全先生阿部仁先生太田守幸様「やはりこの道に進みたい」と田沼由香理様「仏教と保育はいのちという共通42年間、保育士の養成に携わっ

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