※本記事は、6/12実施の仏教保育研修会における、こども家庭庁成育局長・藤原朋子氏のお話を再構成して作成しました。ラインの策定」。まず必ずしも明確ではなかった不適切保育とい回支援の強化」。未然に防止することが何より大事であることか昨年末頃より保育園などで不適切な保育が行われたという報道が相次いでいます。これを受けて、この5月に、こども家庭庁および文部科学省より「昨年来の保育所等における不適切事案を踏まえた今後の対策について」という通知が出されました。その主な内容は、次の3点です。1点目は「虐待等の防止および発生時の対応等に関するガイドうものの概念が整理されました。これは先立って実施された実態調査(保育所等における虐待等の不適切な保育への対応等に関する実態調査)の結果、不適切な保育に対するとらえ方が施設によって異なり、その "物差し” が一定でないことが判明したため、その考え方を示したものです。また対応のフローチャートも整理されました。2点目は「児童福祉法の改正による制度的対応の検討」。保育所や幼稚園等においても児童福祉法上の「虐待等の通報義務」を法制化するかどうかなど制度的な対応を検討するということです。3点目は「虐待等の未然防止に向けた保育現場の負担軽減と巡ら、「現場の負担軽減」や「巡回支援事業」を強化していくという方針を示しています。また、幼稚園等においても子どもの安全・安心が最も配慮されるべきであり、ガイドライン等を参照し、不適切な保育の未然防止に取り組んでほしいとしています。こうした今後の対策は、「保護者が安心して子どもを預けられる」とともに、「保育者が日々の保育実践において過度に委縮することなく、安心して保育を担っていける」という2つの観点から進められていくということです。も安心して行えるようになりました。今年の夏は全国各地で記録的な暑さが観測され、関東地方では7月上旬から8月下旬まで35度を超える日が多くありました。危険な猛暑で園庭で遊べない日も多く、元気な子ども達にとっては辛い夏になりました。夏といえば屋外で思いきり体を動かす季節というイメージがありますが、近年の酷暑で難しくなってきている部分があります。今夏は熱中症の恐れがあると判断されたお祭りなど屋外イベントの中止が相次ぎました。各園での活動も熱中症のリスクを考慮しながら行う場面が増えたのではないでしょうか。一見すると涼しく過ごせるように思えるプールや水遊びでも、体温調節が上手くできずにいる子がいないか注意を払う必要があります。今後も同じような暑さが続くと考えると、空調の効いた屋内での遊びを充実させたり、夏の新たな過ごし方を提案したりといった工夫をこらし、大人が持つ夏らしさのイメージを転換していくことが求められているようにも思えます。それでも、子どもにとって屋外でのびのびと遊ぶ経験も大切です。ひとまず、これから迎える秋こそは外遊びの機会を増やしたいものです。9/7 「仏カリ」「仏教保育」編集会議 事務局会議(WEB会議)(桑田)不適切な保育―今後の対策―令和5年10月1日発行 第711号(8)10月に入り暑さも幾分収まり、園庭などでの外遊び事務局日誌
元のページ ../index.html#8