202310
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 「子どもたちに豊かな地球をつなぐキャンペーン」の一環として、昨年よりウクライナの子どもたちへの奨学金供与など支援活動を行っており、今回ウクライナ奨学生のうち、高校生3名を東京に招きました。7月29日から31日の3日間、3名は東京・鎌倉の名所を訪れ、最終日には報告会に参加し自身の体験や思いを語りました。1日目は初めに、浄土宗大本        見物し、東京プリンスホテル山増上寺を参拝しました。全青協の神仁代表執行理事、全日仏婦から花岡眞理子理事長らが同行し、合掌礼拝などお参りの作法を聞き、奨学生も実践していました。その後、東京タワーをでの夕食時には、日仏保から丹羽義昭常任理事および樋口威道常任理事が合流し、奨学生を囲んだ3団体交流の夕食会となりました。2日目は鎌倉へ。認定NPO法人鎌倉てらこや(第35回正力松太郎賞本賞受賞)の上江洲愼理事長とボランティアスタッフの案内で、鎌倉大仏を参拝し、鎌倉駅前の小町通りを散策しました。3名は連日の猛暑に苦労しつつも、日本の土産物を楽しそうに選んだり、前日に学んだことを進んで実践し、香炉の線香の煙を手ですくって体にあてる姿が見られました。―ウクライナ支援報告会―最終日31日の午前中に報告会が行われ、日仏保からは髙山久照理事長らが参加しました。報告会では、来賓のオレクサンドル・セメニューク駐日ウクライナ公使参事官および近藤紀文外務省欧州局中・東欧課長が挨拶され、続いて引率者である日本航空高校石川(石川県輪島市)の安教諭が奨学生3名を紹介し、1名ずつ自己紹介と自身の経験や今の課題、今後の見通しなどを語りました。日仏保が支援している高校2年生のハバロフ・ゲオルグさんは、「この1年間でたくさんの友達ができ、いろいろなことを学びました。僕は日本がとても好きで、日本語の通訳者になりたいと思っていましたが、突然戦争が始まり、ポーランドに避難して日本に来られる方法を探しました。言語の勉強が好きなので、将来は日本の大学に入っていろいろな言語を勉強し、日本やウクライナだけでなく世界中の平和のための架け橋になりたい。それが僕の夢です。いま安全な日本で友達と一緒に学べていることに心から感謝しています」と話しました。その後、元駐ウクライナ特命全権大使・角茂樹氏からウクライナとロシアの状況や歴史・宗教などの有意義なお話がありました。「平成26〜31年に駐ウクライナ日本大使をしておりました。今回の侵攻ですが、18世紀からモスクワの管轄下にあったウクライナ正教会が平成31年に正式に独立を認められ、それに対するプーチン大統領そしてロシア正教会のモスクワ総主教の危機感が理由の一つとしてあったことは間違いないでしょう。ウクライナの人は漫画や柔道などを通して日本のことをよく知っていて、日本からの支援は本当に感謝されています」高校生への質疑応答および主催者挨拶をもって閉会となりました。東京・鎌倉訪問ウクライナの今と明日を考える―子どもたちに豊かな地球をつなぐキャンペーン―ウクライナ奨学生東京・鎌倉訪問3日間と報告会7月29日から31日の3日間、ウクライナ奨学生(高校生3名)が東京・鎌倉を訪問し、最終日には報告会で自身の体験を語りました。主催:(公財)全国青少年教化協議会 共催:(公社)日本仏教保育協会・(公社)全日本仏教婦人連盟令和5年7月29日~31日/東京グランドホテル(報告会)令和5年10月1日発行第711号(4)近藤紀文氏オレクサンドル・セメニューク氏花岡眞理子全日仏婦理事長左からロトリエヴァ・バレリアさん、ハバロフ・ゲオルグさん、全青協・神仁代表執行理事、リスヒナ・マリアさん(上)鎌倉大仏を見学(右)東京タワーの前で記念写真角茂樹氏髙山久照理事長

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