かけ絵本や歌の絵本などを紹介されました。●『たべるのだあれ?』(すぎはらけいたろう作・東京書店)●『ねこのピートだいすきなしろいくつ』(エリック・リトウィン作・ひさかたチャイルド) 「人は本を通じてどんな場所にでも行くことができます。これが、私が本好きになった一番の理由かもしれません。誰かの体験を読んで自分が疑似体験できる。そうやって絵本は想像力やエンパシー、思いやりを育てます。そういう子がたくさん育って大人になる。これが繰り返されれば、よりよい未来につながっていくのではないかと思います」藤田先生は、「最後はみんなで思いっきり楽しみましょう。楽しいひと時を一緒に過ごしていただけたら嬉しいです」と挨拶。舞台上のパネルは「パ・ネ・ル・シ・ア・タ・ー」の文字とカラフルなパーツで飾られており、会場にはワクワク感が満ちていました。 「パネルシアターは、昭和48年に浄土宗の僧侶である古宇田亮順先生がこの世に送り出してくださいました。今年は50周年にあたります。『何でくっつくの?』と初めて見た人はびっくりしますが、ヒントはその素材。白いボードには毛足の長い柔らかいパネル布が張ってあります。そこに不織布のPペーパーをくっつけていきます。この紙はちょっとだけザラザラしていて、 パネル布のフワフワした繊維と絡んで、簡単にくっつけたり 「不織布はずっと使える丈夫な剥がしたりできます。そんなパネルシアターを日常の保育の中でやっていただけたらいいなと思います」。そして、藤田先生の歌と竹内先生のピアノ伴奏に乗せて、受講生も歌や手拍子で加わりながら、次々と楽しい演目の実演が行われました。●『パラシュートふ〜わふわ』●『おはぎのよめいり』●『3びきのやぎとトロルのおはなし』●『くるくるジュース屋さん』●『地球を笑顔に!みんなのいのちとSDGs』●『おしゃれひつじ』●『クレープ』●『たこ焼きパクッ!』素材。切り込みを入れたり縫いつけたりできるので様々なしかけを工夫できますね。また、演じ方や配置の仕方で色々な世界を表現することができます。ただし、一番大事なのは、対面のコミュニケーション。言葉と言葉、目と目のキャッチボールは、人格形成の基礎をつくる時期にはとても大事なもの。人っていいな、笑顔っていいなと感じてもらえるように子どもたちと接していただけたらなと思います」最後に、古宇田亮順先生が創案した「ブラックパネルシアター」も実演されました。会場の照明を落とし、ブラックライトが当たると光る蛍光シールと蓄光シールのパーツを使って演じます。暗闇の中で光るパネルシアターは、また違った幻想的な世界でした。●『折り鶴』●『月夜のポンチャラリン』●『どんな花火』 『折り鶴』の演目は、梅原司平さんの曲「折り鶴」が会場に流れる中で観覧しました。「十数年前にこの曲に出会って、ぜひ作りたいと思いました。世界が平和になるように、祈りを込めて演じさせていただいています」髙山久照理事長が「4年ぶり て大変ありがたいことです。そに従来通りの講習会が開催できして何より、こうして皆さんと顔を合わせてお話しさせていただくことの大切さを改めて実感しました。学んだことをご自身で整理し、自分の心に定着させて、よい仏教保育を行っていただきたいと思います」と挨拶をした後、受講生代表の佐々木彩佳先生(旭ヶ丘こども園・青森県)に修了証を授与。佐々木先生は、「講習を通じて仏教の始まりのお話から、仏教保育へつながっていくことの大切さを知りました。2日間で学んだことを今後の保育に生かし、他の職員と共有していきたいと思います」と謝辞を述べました。 「仏教保育の歌」を斉唱する澄んだ声が会場に響き、第89回夏期仏教保育講習会は幕を下ろしました。淑徳大学教育学部客員教授パネルシアター作家ピアノ伴奏藤田佳子先生竹内庸子先生みんなわくわくパネルシアター閉講式(3)第711号令和5年10月1日発行修了証を授与ブラックパネルシアター受講生代表・佐々木彩佳先生の挨拶藤田佳子先生の講義の様子。ピアノは竹内庸子先生
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