202310
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そして、「養育者の一貫性や応答的な態度は子どもの非認知能力を育むと考えられており、これは保育者にもいわれていること。保育の質にもつながるものです」とまとめました。冒頭、「この3月まで今福先生と同じ武蔵野大学で、仏教保育の講義を16年間務めさせていただきました」と自己紹介されました。 「ののさまは仏様のこと」というところから本題に入り、「三帰依文」について「三宝を大切にしましょう。これは仏教徒として生きていく中で一番大切なことだとされています。日本に仏教を広めた一番の功績者は聖徳太子だといわれていますが、その聖徳太子がつくった十七条の憲法にも『篤く三宝を敬へ』と記されているのです。実は、仏教保育の中心も三帰依文になります」として、全訳を紹介されました。次に、仏教保育の三綱領。「日本仏教保育協会の大きな目標である三綱領でも三宝を大切にしています。①慈心不殺(仏)、②仏道成就(法)、③正業精進(僧)。これをまとめたのが『明るく 正しく 仲よく』です」。続いて、「浄土真宗では、『浄土真宗の生活信条』という、門戸として暮らしていく中で大切にしていきましょうという言葉があり、これに沿って保育のお約束もつくられています。浄土真宗の宗祖は親鸞聖人ですから、親鸞聖人にしっかりと学び、生かされているいのちに目覚め、子ども・保育者・保護者・地域の皆さんが、ともに育ち合いましょう。それが浄土真宗の保育です。その大きな目標としては、次の4つを推奨しています」●阿弥陀様を拝む子を育む●ありがとうのいえる子を育む●お話をよく聞く子を育む●仲良くする子を育む 「子どもたちの心の中に入っていったものがいつか花開くように、我々はせっせと種を蒔いていかなければならないと思っています。どこかで一つスイッチが入ると、何か新しいものが起こってくる。だからこそ保育というのは手を抜いちゃいけないものだ        「今年の5月に、日本に来て19 ということを忘れてはいけません。皆さんも、そんなことを大切にしながら仏教保育を進めていっていただければと思います」年目になりました。英語講師をしていたんですが、6年前から絵本の翻訳家・作家として活動しています。子育てに役立つ絵本を紹介しているNPOの講師もしています」。ジェリー先生は、平成12年7月に初来日し、東京タワーを見に来た時に初めて入ったお寺が夏期講習の会場となっている増上寺だったので、今日ここでお話しできることが大変感慨深いとのことでした。講義の始まりはクイズタイム。昼食後ということで眠気を覚ます意味も込めて、2択クイズでジェリー先生の故郷、米・カリフォルニアについて楽しく紹介され、会場に笑いが広がりました。そして、実物投影機でスクリーンに絵本のページを映写して受講生に見せながら、絵本の読み聞かせをスタート。『はっきょいどーん』(やまもとななこ作・講談社)、だるまさんシリーズ『が・の・と』(かがくいひろし作・ブロンズ新社)と、擬音語やかけ声など日本語の音を楽しむ絵本です。「絵本は大人の理想を押しつけるのではなく、子ども自身が手に取る絵本を読むことが大事。小さい時には人からの言葉のインプットがいいと思うので、できればスキンシップもとりながら、子どもと一緒に絵本を読んでほしいですね」続いて、絵本選びについて、 食べ物と同じようにバランスよく、「主食絵本」と「オヤツ絵本」を組み合わせるといい、というお話がありました。「主食は身体が育つもの。オヤツ絵本は、子どもたちの声が大きく出て、リアクションが大きい。絵本を好きになる入り口になればいいなと思います。ただ、その時は楽しくても、心の中まで届いているかどうかは別の話。良い・悪いではなく、バランスよく選ぶことが大事です」まず主食絵本として、次の3冊。『いないいないばあ』は、英語版の読み聞かせでした。●『いないいないばあ』(松谷み●『くだもの』(平山和子作・福●『とってください』(福知伸夫また、主食絵本として「子どもが一番理解しやすいのは日常生活の絵本」ということで、ジェリー先生が翻訳したバイリンガル絵本と、絵本作家としてのデビュー作を紹介。●『きょうのおやつはなんだろ●『ひつじぱん』(あきやまただ●『どんぐりたいこ』(ジェ続いて、オヤツ絵本として、しよ子作・瀬川康男絵・童心社)音館書店)作・福音館書店)うな?』(ふじもとのりこ作・ジェリー・マーティン訳・鈴木出版)し作・ジェリー・マーティン訳・鈴木出版)リー・マーティン作・長澤星絵・鈴木出版)公社・日本仏教保育協会副理事長浄土真宗本願寺派保育連盟理事長光輪幼稚園園長髙輪真澄先生絵本作家/翻訳家NPO法人「絵本で子育て」センター認定講師ジェリー・マーティン先生ののさまいつもありがとう子どもと絵本を読みましょう:未来への道令和5年10月1日発行第711号(2)ジェリー・マーティン先生の講義の様子

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