司会・進行を務める髙木常任理事による協議会の要旨説明ののち、髙山理事長が次のような言葉を述べました。 「いま保育においては少子化が非常に大きい問題だと思っております。この数年、園児数の減少や保育者の減少が起きており、昨年の園児募集では入園者が例年の半分ほどだという園長先生もいらっしゃいました。そういった状況は続いていくのか、少子化は今後どのような影響をもたらすのか。また近年、保育者のなり手が少ないのと同時に、職業としての保育者が少し変容してきているようにも思えます。そういったところについても、ぜひ本日、色々なご示唆を頂けますと幸いです。日本仏教保育協会の活動としましては、仏教保育の大切さをご提案しながら、それぞれの園の保育者の質を高めることが大事だと考えます。同時に、ロシアによるウクライナ侵攻の問題やトルコ・シリア地震といった国外の状況にもしっかりと対応していきたい。少しおめでたい事としては、インドのブッダガヤ日本寺にある幼稚園・菩提樹学園が45周年を迎えます。参拝ツアーを今年12月に計画しているところです」。以下、養成機関の先生方からのお話の要旨をお伝えします。最近は学生募集に苦戦しているところがあり、就職についても、「応募してもらえないのですが……」という問い合わせが今年はかなりあります。人手不足が深刻になっているという認識です。いまの学生特有なのかどうか分かりませんけれども、園側がどう思っているのか、自分がどう評価されているのかを非常に気にする学生が多いですね。「希望出してダメだったらどうしよう」という恐怖感が強かったり。実際には、人手不足でもあるので園から落とされることはあまりないのですが……。コロナ禍について言えば、一時はほぼ全て遠隔のオンデマンド授業でしたが、現在はほとんど対面授業です。ただ、オンデマンド授業には繰り返し学習による効果があるということで一部継続しています。こういった進歩したところもあるというのは怪我の功名かもしれません。本学の取り組みとして、スキルアッププログラムを始めて3年目になります。教員のそれぞれの特性を生かして、教育経営、舞台製作、ピアノ技術、造形表現、心理、レクリエーションの六つの分野に分かれて授業をすることで、学生の好きなことを伸ばそうという取り組みです。1年間かけて行い、中間発表と卒業研究発表会で、グループあるいは個人で研究した内容を発表します。1年かけてプログラムに取り組んだ充実感は学生の自信につながっているようです。また、本学には長期履修制度があります。いわゆる3年コースで、多くの学生は2年間で卒業しますが、3年コースによってチャンスが広がり、いい就職につながっていると思います。コロナ禍では、特に実習が受けられないことを学生は不安がっていました。いつも受け入れてくださる園の皆さんに、改めて感謝を伝えたいです。公益社団法人日本仏教保育協会(髙山久照理事長)は、2月21日、芝パークホテルにて養成機関連絡協議会を開催し、学生募集の取り組みや、質の高い保育者育成等についてご提言を頂きました。今回は、養成校から7校7名、日仏保から7名、オブザーバーとして佐藤5 逹全先生が参加しました。協議会終了後は、3年ぶりに懇親会が開催されました。学生の指導や、実習先でのエピソードなど話題は尽きず、有意義で和やかな時間を過ごしました。養成機関連絡協議会 「良き保育者を令育和5年て2月る21日た/芝パめークにホテ」ル橋本弘道先生(1)第706号鶴見大学短期大学部令和5年5月1日発行九州龍谷短期大学余公敏子先生2023.May-第706号-
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