─子どもたちに豊かな地球をつなぐキャンペーン─︻2022年度 ︵公社︶全日本仏教婦人連盟文化講座︼令和4年9月5日/東京グランドホテル主催:︵公社︶全日本仏教婦人連盟共催:︵公社︶日本仏教保育協会・︵公財︶全国青少年教化協議会窪川香薫(くぼかわのが絶滅危惧種の異常な増加です。古生物研究から分かる過去の絶滅種の数よりも大幅に多く、そして急激に増えています。その理由として考えられるのが生息地の環境の変化です。気温上昇、旱魃、または豪雨。まさに私たちが直面している自然環境の問題が、生き物の絶滅を早めている可能性があります。すべての人々の未来のために、持続可能な地球を目指さなければならない。その段階に来ています。SDGsの₁₇の目標は、平面に並んでいるわけではなく一番下の土台に「環境」の目標があり、その上に「社会」、そしてその上に「経こうくん)帝京大学先端総合研究機構客員教授 窪川香薫先生│海の今から考える│﹂地球は昔に戻れるのだろうか│海の今から考える│いのちの共生を考える専門は生物学。科を修了。東京大学海洋研究所教授、同大海洋教育促進研究センター特任教授などを経て、現在は帝京大学先端総合研究機構客員教授、日本海洋政策学会理事、笹川平和財団・海洋政策研究所発行「オーシャンニュースレター」の共同編集代表、海の女性ネットワーク代表などを務め、海洋との関わりを続けている。共著に﹃なぞとき深海1万メートル﹄﹃ナメクジウオ﹄、編著に﹃海のプロフェッショナル﹄︵1、2巻︶、翻訳書に﹃海洋生物学﹄などがある。浄土宗長福寺住職。理学博士。早稲田大学大学院理工学研究「今、幼稚園の年長ぐらい以上でプロセーラーの伊藝徳雄さんが次のような話を紹介しています。あれば﹃なぜ海にゴミを落としちゃいけないか?﹄と問うと、﹃だってプラスチックをお魚やカメが食べて死んじゃうから﹄と答える。今の子どもたちはすでにそういう知識を持っている」。これを、「さな開発のための教育︶などの理念して開催されたものです。講演に先立ち全青協の神仁氏が次のように挨拶されました。「2030年がターニングポイントだと言う科学者の方もいらっしゃいます。子どもたちが成人を迎える頃、地球=ガイアという生命体はもう元に戻れなくなってしまう。その苦しみを受けるのは若い人たちです。ですから我々大人が今しっかりと踏ん張って、子どもたちの未来に豊かな地球をつなぐという活動を仏教的な思想をベースに進めないといけない。社会に発信し、新たな社会を構築していく礎になっていく。そう考え三団体共同で活動を展開しています」会場の定員は3₀名とされ、講演の内容は後日WEB配信も行われました。すがに今の子どもたちは進んでいる」と捉えるのではなく、「なんて悲しい世の中」と捉えることが大事です。子どもたちが安全安心でいられるため、豊かな地球を壊さないためには、私たち大人が知っておくこと、考えること、すぐに始めなければならないことがあるはずです。それが何かをみんなで考えていかなくてはいけない。地球上に複雑な生き物が登場して5億年の間に、5回の大きな絶滅が起きました。誰もが思い浮かべるのが恐竜の絶滅ではないでしょうか。実は、現在は第6の大絶滅の直前にいるのではないかと言われています。その証拠となる9月5日、東京グランドホテルにて、公益社団法人全日本仏教婦人連盟主催、公益財団法人全国青少年教化協議会︵全青協︶、公益社団法人日本仏教保育協会共催による文化講座が開催されました。同連盟の文化講座は今回で124回を数え、毎回各方面の専門家を招き開催されています。「子どもたちに豊かな地球をつなぐキャンペーン」は、SDGs︵持続可能な開発目標︶やESD︵持続可能窪川香薫先生神仁氏の挨拶同を同でじ展く開し。て本い講る座前は記、そ3団の体一環が共と﹁地球は昔に戻れるのだろうか令和4年11月1日発行第700号(2)
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