ゃ編集後記震災10年「行ぎ茶ち」で心を休めて曹洞宗龍徳寺(福島県)住職の久きま間泰たう弘さんは、東日本大震災の発災以来、被災地の避難所や仮設住宅を回り、お茶を飲みながら傾聴する「行茶」活動を行ってきました。行茶活動とは、いわゆる傾聴ボランティア。災害によって物理的・心理的にストレスを抱えている人たちのところへ伺って、お茶を飲みながら相手のお話を傾聴します。被災者が「自分自身や日常の感覚をゆっくりと取り戻し、こころ休まるひととき」を提供するのが目的です。お茶は、緑茶、コーヒー、ハーブティー、こんぶ茶などを用意。行茶が始まると、コーヒーのいい香りが漂うのだそうです。支援したいと思っても、「私は傾聴ボランティアです」と、いきなり入っていったのでは、なかなか受け入れがたいのではないでしょうか。行茶は、「お茶を飲む」という日常的な行為を通した自然なかたちでのメンタルケアといえます。久間さんは、曹洞宗の「東日本大震災災害対策本部復興支援室分室」で主事を務めるなど、現地で様々な活動に取り組まれています。電話相談で被災地の子どもたちのこころのケアを行う「チャイルドラインふくしま」では、子どもたちの苦しみや悲しみに寄り添う活動を続けています。こうした活動から、久間さんは2016年、第40回正力松太郎賞青年奨励賞を受賞されました。東日本大震災が起きた時には、寺院が避難所となり、住職をはじめお寺の関係者が必死になって被災者のケアに取り組みました。10年が経ち、復興は進んでいますが、いまだ多くの方々が苦しんでおられます。宗教者として、また保育に関わる者として、被災した方々のためにこれから何をしていけるのか、今こそ問われているような気がいたします。ょうゅういこ昨年の新語・流行語大賞にノミネートされていた言葉に「親ガチャ」というのがあった。ダイヤルを回して出てくるカプセルおもちゃ販売機の偶然性と掛け合わせた造語である。出会いや人間関係や共存のありかたを考えさせられるシュールでドキッとする新語だと思う。造られるにはそれなりの根拠があるということである。「親」ということで言えば「親は選べない」という感情がその背景にこもっている。人は子どもが生まれて親となる。選ぶことができないし、運命的な宿縁であることは間違いないけれど、そこには新たな関係づくりの希望と努力が必要であることを思い知らされる。親でも友達でも、保育者でも同じことが言えるのではないだろうか。出会った偶然を、喜びと希望と親しみのある関係性に紡ぎ、子ども達の笑顔に変えていくことが、親や友達や保育者の役割ではないだろうか。喜びにつながる出会いを求める、そんな一年にしていきたい。 事務局会議(WEB会議)菩提樹学園運営委員会(五島)事務局日誌12/6 「仏カリ」「仏教保育」編集会議令和4年1月1日発行第690号(8)仏教保育綱領〒105-0011 東京都港区芝公園4-7-4TEL 03(3431)7475・FAX 03(3431)1519発行人 髙山久照 編集人 桑田則行毎月1回1日発行 (1部300円税込)慈心不殺 生命尊重の保育を行なおう仏道成就 正しきを見て絶えず進む保育を行なおう正業精進 よき社会人をつくる保育を行なおうhttp://www.buppo.com/公益社団法人 日本仏教保育協会
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