編集後記「温暖化予測」にノーベル物理学賞今年のノーベル物理学賞で、真鍋淑郎さん(米国・プリンストン大学上級研究員)が共同受賞者の一人に選ばれました。日本人として最高齢の90歳での受賞となりました。真鍋さんの研究は、大気中の二酸化炭素濃度の上昇が地表の温度上昇につながることを明らかにし、地球温暖化を予測する気候モデル開発の基礎となったそうです。その研究は、国連・気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が1990年にまとめた第1次報告書の温暖化予測にも取り入れられました。報告書の中で、人間の活動によって発生する温室効果ガスは気候変化を生じさせる恐れがあると指摘されています。真鍋さんの研究が基礎になった温暖化予測は、その後の国連・気候変動枠組条約や京都議定書、パリ協定など国際的な温暖化対策へとつながっていきました。また、世界中の科学者の知見を結集し、人為起源の気候変動という地球規模の現象の科学的評価を実現させたことから、IPCCは、2007年にノーベル平和賞を受賞しています。日仏保では、よりよい地球環境を目指して、他団体と共同で「子どもたちに豊かな地球をつなぐキャンペーン」を展開しています。いま世界中で取り組まれているSDGsでも気候変動対策が目指すべきゴールのひとつに設定され、また、日本でも昨年、当時の菅義偉首相が「2050年カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)」を宣言しました。1997年12月に京都で開催されたCOP3(気候変動枠組条約第3回締約国会議)を契機として、環境省は12月を地球温暖化防止月間に定めています。これをきっかけに地球環境について改めて考えてみませんか。園児募集も終わり、各施設、悲喜こもごものことであろう。園児の募集においても発達に課題を抱える子ども達の幼稚園や保育所、子ども園への受け入れがどのような現状であるのかはわからない。しかしインクルーシブの心のうえに、現状は各園で在籍が増えているようだ。そんな中、発達障がいの子ども達に水泳指導をしているという記事を読んだ。首都圏での水泳個人指導の会社が、東京学芸大学との共同研究で、発達障がいの子ども達への水泳の効果を検証している。それによると、プールの中では「ふわふわ感」「ずっしり感」「ヒヤッと感」「マッサージ感」などの感覚を体感し、刺激を与えていく可能性があるという。2020東京パラリンピックも終わってまもなく3か月。発達障がいのアスリート達はスポーツやトレーニングの積み重ねで結果を上げるとともに、そのことが障がいとの共存意識向上や改善にもつながっているのかもしれない。体を動かすことやスポーツすることの効果は、私達人間に等しく恩恵を与えるものであろう。「障がい者スポーツ指導員」のような資格普及も期待され、そのことで子ども達への達成感や自己肯定感の一助になることが望まれる。 事務局会議(WEB会議)(五島)事務局日誌11/9 「仏カリ」「仏教保育」編集会議令和3年12月1日発行第689号(8)仏教保育綱領〒105-0011 東京都港区芝公園4-7-4TEL 03(3431)7475・FAX 03(3431)1519発行人 髙山久照 編集人 桑田則行毎月1回1日発行 (1部300円税込)慈心不殺 生命尊重の保育を行なおう仏道成就 正しきを見て絶えず進む保育を行なおう正業精進 よき社会人をつくる保育を行なおうhttp://www.buppo.com/公益社団法人 日本仏教保育協会
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