大きくなったら何になる?「絵本にしたらいいな」をこれからも探していく〜うたと演奏 『なんでだろう』〜〜読み聞かせ 『それいけ! わんわんぶーぶ』〜 『おおきくなったら〜読み聞かせきみはなんになる?』〜なぁ。あ、そうだ。鈴木出版さんのたんぽぽ版、2021年4月号を描きました。『それいけ! んわんぶーぶ』。年少版のちっちゃい子向けです。これはですね、動かしちゃうっていう絵本。最後のページにアクションリーディングなんて書きましたけど、動かして、ふざけて、遊んで読んだら面白いんじゃないかな、と思ってつくりました。『それいけ! わんわんぶーぶ』見てみてね。はじまりはじまり〜。おしまい。『それいけ! わんぶーぶ』でした。この絵本は、動かして読むと面白いと思います。 わ になれて、ゆったりできるといいぜひ動かして、ふざけてみてください。これは、それが許されている絵本ですから。それでは、ちょっと雰囲気の変わった絵本を読んでみたいと思います。僕はですね、保育園で子どもたちに造形を教えるということをしています。一緒に絵を描いたり、工作をしたりします。世田谷区の保育園に通って、もう20年ぐらい。そうやって関わっている中で、卒園式というのを迎えることが、かれこれ何回あったでしょうね。卒園式が近づくと、子どもたちと一緒に「大きくなったら何になりたいか」の絵を描こう、なんていうことを、よくやっていました。あとは、卒園の文集にひとこと書いてくださいなんて先生たちに言われたりして。そんな中で、「大きくなったら何になる」っていうところを、大人のお節介で、もうひと押ししてもいいのかなと思うようになって、描いた絵本です。ただ、なりたいものがあって、そこにがむしゃらに向かうことだけがいいっていうわけじゃなくて、もうちょっと視点を変えて、豊かわんな、という思いも込めてつくりました。『おおきくなったらきみはなんになる?』。藤本ともひこ・文、村上康成・絵。僕はあえて、自分では描かずに村上さんに絵を頼みました。こうだといいなという思いがちょっと入っていますけれども。いろんな職業が出てきましたね。この村上さんのね、絵の空気感も僕は素敵だなと思っていて。これも絵を読むという話ですけど。すごいなと思ったのは、原っぱに寝転がると、たんぽぽの花の裏側が見えるんですよ。上や横から眺めても、このたんぽぽの裏側なんていうのは見えない。寝転がったこの子たちが見上げている空。その風景の中に、たんぽぽの裏側が入ってくるわけです。村上さんというのは、そういうことのできる絵描きさんなんですね。おかげで、とてもいい絵本になったなと思います。卒園前の子どもたちに読んであげてみてもいいんじゃないかなと思って描いた絵本ですので、もしよろしかったら試してみるといいかもしれません。『おおきくなったらきみはなんになる?』でした。それでは、今日最後の絵本『なんでだろう』。「なんでだろう」をお笑いの芸としている「テツandトモ」の2人と僕、3人で絵本を作りました。なんでだろう!この絵本をどうしてつくってみたくなったかというと、「なんでだろう?」と思うことは、子ども時代にとても大事だなと思ったんですね。「空が青いのはなんでだろう」とか、「なんで水って水なんだろう」とか。さっき話した僕が通っている保育園の子どもたちに読んだ時には、自分たちが思う「なんでだろう?」をいっぱい考えて、150個か200個くらい模造紙に書き出していました。それをまた、うたって遊んだりして。「なんでだろう?」と思うことは、子ども時代にはやはりとても大事なことなので、みんなにいっぱい「なんでだろう?」と思ってもらいたくて、「絵本にしたらいいな」と思ったわけです。僕は、そんな風に「絵本にしたらいいな」と思うことを、これからも色々探していこうと思います。保育の現場で子どもたちに向き合っている方たちには、子ども1人ひとりがどんなことを考えて、どんなことをしたいのか、少しずつでも見つけていってあげてほしいなと思います。子どもたちにとって、保育園・幼稚園が、今日1日が楽しくて幸せで、受け入れてくれる居場所があると感じられる、そういう場であってほしいと願っています。いまは色々と大変な時代で、簡単ではないかもしれないけれど、やっぱり否定されるよりもね、受け入れてもらえると、そこに自分の居場所が見つかるから。そんな風に子どもたちを受け入れてくれる居場所が、たくさん増えてくれるとよいのですが。まずは、お家や通っている園で受け入れてもらえること、それだけでも素晴らしいなって思います。小さな素晴らしいことを、1つひとつ重ねていけるといいですね。今日はおつかれさまでした。ありがとうございます。では、またね。(第3回配信期間 令和3年3月1日月15日17時)(5)第686号10時〜令和3年4令和3年9月1日発行
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