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主催:公益社団法人大谷保育協会 令和3年7月3日/難波別院・南御堂第19回全国真宗保育研修大会開催公益社団法人大谷保育協会(理事長・五島満)は、令和3年7月3日(土)、大阪市に難波別院・南御堂において第19回全国真宗保育研修大会を開催いたしました。同協会は「本願に生き、ともに育ちあう保育」を協会理念として真宗保育の実践を目指し、真宗大谷派の青少幼年教化と連携しております。そしてこのたびの大会においては 「まなぶ〜子どもにまなぶ視座〜」 というテーマを掲げての研修会となりました。協会では2年に一度、全国大会を開催して参りました。全国各支部を地域ブロックで編成した連区により、全国持ち回りで実施をしてきた全国大会は、このたび近畿連区の担当となり実行委員会(実行委員長・大阪支部長 間野功雄)が組織され、大阪市、大阪支部が中心となって、開催される運びとなりました。しかし大会準備にかける期間中には、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が発出され、協会、実行委員会においても、その開催の可否が、そのたびに繰り返し協議されてきました。そして本来であれば大阪におけるお念仏の代表的な道場である南御堂に、全国からの参加者をお迎えして行う予定で準備をして参りましたが、協議の結果オンラインを活用した全国大会として開催されることに決定されました。全国大会は、研修テーマのもと、全国各地、それぞれ地域から保育者が集まり、色々な出会いを共にしながら、研鑽し意見を交わし合う対面型研修を望んでいたことは言うまでもありません。しかし、コロナ感染拡大のなか、オンラインと、感染対策を行い定員削減して来場者をホールに入れる、いわゆるハイブリッド開催形態に切り替わっていきました。このような経緯を経て全国より251名の参加申し込みを得て全国大会が始まりました。当日参拝が叶わなかった、南御堂での朝のお勤めの様子が上映され、全員礼拝の後、開会式が行われ、2名の保育功労者表彰、永年勤続者表彰が行われました。また協会が10年の間取り組んだ「こどものうたプロジェクト」として、タテタカコ氏作詞作曲「はじまりのうた」のビデオレターが上映され、開会式を締めくくりました。その後、基調講演として、大谷大学教授・冨岡量秀氏により「あそびにまなぶ」と題して講演が行われ、子ども主体を大切にする保育と真宗保育の深い共通性についてお話がありました。その後は分科会として予定されていた3つの講座を、すべて連続してオンライン上で行う形がとられ、第1分科会では「真宗に学ぶ」と題して東京教区・存明寺住職・酒井義一氏により、浄土真宗の教えに自分の生き方を学ぶ視点を提示頂きました。と題して、東本願寺青少年センター研究員・佐賀枝夏文氏により、保育の社会事業としての成り立ちを宗門の歴史と共にお話し頂きました。である社会事業に学ぶ」と題して、仙台教区・碧祥寺住職・太田宣承氏により、介護や保育、暮らしの中で念仏を喜ぶエピソードからお話を頂きました。今回の大会では「学ぶ視座」を趣旨として、多角的に各方面から、自らの学びの姿勢についての課題提起が行われ、保育に関わる者の「学び」について考える機会となりました。大会のフィナーレには「語りに学ぶ」と題して、講談師・玉田玉秀斎氏と、ジャズカルテットによる第2分科会では「源流に学ぶ」第3分科会では「教化実践の場約6時間にわたるオンライン「ジャズ講談・ごんぎつね」が行われました。表現豊かな語りから出てくる物語が、ジャズと共に展開され、語りの力に引き込まれて行きました。最後に閉会式が行われ、次期研修テーマ「つたえる」の内容、次期大会開催地が発表され、全ての日程を終了いたしました。ふり返ると、4月の上旬、大阪で感染者が増加し始めた中において、オンライン開催により251名の参加者を得たことは、コロナ現下にある研修大会開催の大切な経験となり、オンライン併用の可能性を確かなものにしました。そして何よりもこのような状況の中で「子どものあそびを絶やしてはならない」のと同じく、保育者の「学びの灯」を絶やしてはならないという強い思いが、この度の大会を意義あるものに結実させることができたのだと考えております。 (7)第687号令和3年10月1日発行

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