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編集後記世界の妊産婦を守るホワイトリボン世界中の妊産婦や女性の命と健康を守る「ホワイトリボン」。人々に〝気づき〟を促すアウェアネスリボンをシンボルとする啓発運動の1つです。世界では毎年50万人以上の妊産婦が死亡し、その99%を開発途上国が占めているといいます。途上国では、女性の妊娠・出産は、日本では考えられないようなリスクの高い出来事であり、多くの女性が命を落としているのです。その背景には、栄養不足、劣悪な衛生面、助産師の知識・技量不足、産前検診や産後ケアの欠如、保健医療サービスの整備不全、無医村、古い因習…。さらに、早婚、若年妊娠、多産などが母体のリスクを高めています。1999年に、国際的なパートナーシップによるネットワーク組織「ホワイトリボン・アライアンス(WRA)」が設立され、ホワイトリボン運動がスタート。現在では、国際機関やNGOなど150か国以上の個人・団体により、どこにいても女性が安全に妊娠・出産を迎えられる世界を目指して情報交換や交流を図りながら、世界中で草の根の支援活動が展開されています。ご存知の通り、日本は戦後の復興期、急激なスピードで妊産婦や新生児・乳児死亡率が低下し、母子保健がめざましく発展した国です。その日本だからこそできることで、世界に貢献していく役割が求められているのではないでしょうか。ところで、日本国内では近頃、三つ葉のような形が特徴的な「シトラスリボン」が注目されています。新型コロナウイルス感染症に対する差別や偏見の防止を目的とするプロジェクトです。地方自治体や大企業なども参加し、全国的な広がりをみせています。このリボンに込められた想いも、世界中で実りますように─。新年度が始まった。文部科学省のギガスクール構想で、小学生や中学生に一人一台のタブレットが配布される施策が進行中である。私の地元の小学校でも今年度でほぼ全員に行きわたると、副校長先生が説明してくれた。しかし文科省がもくろみ、モデルとするようなタブレット授業はなかなか難しいらしく、教員の得手不得手に依拠してしまうことも多いと聞く。確かにそうだろう。今までは言葉と板書と、そこに付加する紙教材の活用が上手な教員が授業上手と言われていた。授業の中で学習内容の伝え方について教員の中で完結して、そのことがコンパクトな集中力につながり、良い授業と言われていたからであろう。しかしアクティブラーニングやタブレットは、情報を調べ、音声や映像や画像を使って生徒自らが視野を広げながら習得をするような学習構造につながっているので、「言葉で教える」ことから、各種情報をコーディネートしながら「考えさせる」にシフトしているからであろう。また画面上のプログラムはあくまで人間の作った仮想である。是非現実の中で五感を働かせることの大切さも同時に伝え、体験されるべきである。タブレットは無くても、この構造は幼稚園、保育園、こども園でのあそびの広がりと、保育者の見取りにもつながっている。仏教保育も、その独自性を探る必要が出てくるのかもしれない。4/13 「仏カリ」「仏教保育」編集会議事務局会議(WEB会議)(五島)事務局日誌令和3年5月1日発行第682号(8)仏教保育綱領〒105-0011 東京都港区芝公園4-7-4TEL 03(3431)7475・FAX 03(3431)1519発行人 髙山久照 編集人 五島 満毎月1回1日発行 (1部300円税込)慈心不殺 生命尊重の保育を行なおう仏道成就 正しきを見て絶えず進む保育を行なおう正業精進 よき社会人をつくる保育を行なおうhttp://www.buppo.com/公益社団法人 日本仏教保育協会

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