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■第681号■DG 公益社団法人日本仏教保育協会は、「令和2年度仏教保育研修会」として全3回のオンライン研修を順次配信しています。第2回の講師は、上垣内伸子先生です。配信の冒頭には、髙山久照日本仏教保育協会理事長よりご挨拶がありました。「オンライン仏教保育研修会へのご参加ありがとうございます。第2回のご講師、上垣内伸子先生は、OMEP日本委員会の会長をお務めです。OMEPは『世界幼児教育・保育機構』と訳される国際機関で、日仏保も以前より日本委員会に所属し、理事の派遣を行っています。ご講義をお聞きいただき、SDGs・ESDへのご理解を深めていただけたらと思います」以下、第2回として配信された講義内容〈前半〉を紹介します。SDGs・ESDのキーワード「SD」SD(持続可能な開発)の3本柱evelopment)こんにちは、十文字学園女子大学の上垣内と申します。また、OMEP(オメップ)日本委員会の会長も務めさせていただいています。OMEPは、乳幼児期からのESD(持続可能な開発のための教育)をとても大切にしていますので、こうして皆様にお話する機会をいただいて大変嬉しく思っております。今日の内容ですけれども、最初にSD(=Sustainable 30年以上前のことです。最初にてSDGsとESDについて説明します。そして、日本の幼児教育・保育はESDを内包しているということ。これを具体的について、続い(環境と開発に関する世界委員な事例を紹介しながらお話したいと思います。SDGsは、本当にここ1、2年、あちこちで取り上げられるようになりました。この「持続可能な開発目標(SDGs=」の「持続可能な開発」というのが「SD」です。これがSDGsとESD、両方のキーワードになっています。さて、SD(持続可能な開発)とは、どういうことでしょうか。この言葉が出てきたのは、もう国連のブルントラント委員会会)で、このようなことが語られました。「将来世代が彼らのニーズを満たすための能力を損Sustainable Development ること、これがサスティナブルoals)everyone forever(なうことなく、現代世代のニーズも満たすこと」。私たちは、たった1つの地球に共に生きる存在なのであって、今も未来も、「ここ」も遠くの世界も、みんなが幸せに過ごせということです。「に足るように)」。1992年の地球サミットで1人の少女が語った言葉です。とてもシンプルですけど、本当にこの通りですね。まさにSDを表している言葉だと思います。持続可能な開発というのは、「環境保全」「社会開発」「経済Enough for 開発」の3本柱で成り立っています。この3つの柱がホリスティック(包括的)に、共に成り立っているのがサスティナブルな状態です。これらの真ん中にあるのが「文化」。個々の文化の独自性を尊重しながら、公平や平等、自然環境との共生な誰もが永遠どに十分配慮して進めていくのがSDです。今は「SDGs時代の持続可能な開発の概念図」も出ています。こちらの図は、包括的であることは変わりませんが、環境がすべての土台になっています。環境が保全されずに失われていくと、社会状況、そして経済問題も深刻なものになっていく。1つずつを考えるのではなく、3つの柱を包括的に、一上垣内伸子先生(OMEP日本委員会会長・十文字学園女子大学教授)講師 オンライン第2回「令S和2D年度G仏s教保、育E研S修会Dと幼児教育・保育」《前半》主催:公益社団法人日本仏教保育協会(1)第681号令和3年4月1日発行仏教保育2021.April4

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