202103
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講テー 編集後記【アンケートのお願い】石巻訪問─東日本大震災直後と今─2011年4月、私は被災地の1つである石巻(宮城県)市内にいました。まだ雪の降る寒さの中、ほころび始めた桜が美しかったのを覚えています。現地には非日常的な光景が広がっていました。道端に転がる逆さまの船、打ち捨てられた大量の生魚、空き地に並ぶ何百台もの潰れた車…。より海に近い地区では、道路や建物の1階部分、ボートなどが水中に沈んでいました。外観は崩れていない家屋でも、中は氾濫した水が残していった黒い泥に覆われ、災害ボランティアの私たちは、ひたすら泥をかき出す作業に追われました。生き延びた喜びもつかの間、泥に埋もれる商売道具や家財を前に呆然とする街の人に、かける言葉も見つからないまま…。市中はこれでも災を免れた方、海沿いの家はみんな流されてしまったそうで、事実、小高い山の向こうの海側は、ガレキがどこまでも続いていました。──9年後、私は再び石巻を訪れました。市中は、駅や市庁舎などあちこち新しくなり、道はきれいに整備されていました。ある商店のシャッターに書かれた「全国のみなさん本当にありがとう石巻人も頑張ります」の大きな文字や、森の中のアスレチック遊具のような外観の「石巻市子どもセンターらいつ」に出入りする子どもたちの姿が目を引きました。そして、小山の向こうの景色はもうガレキでも家並みでもなく、たくさんの墓石が並んでいるのが見えました。東日本大震災から10年。節目の年を迎え、福島大学でのシンポジウム「ほんとの空が戻る日まで〜東日本大震災発生から10年─これまでの取組みと今後〜」(3月11日配信開始)など、全国各地で様々なイベントが企画・開催されています。2/4 「仏カリ」「仏教保育」編集会議事務局会議(WEB会議)政府は昨年7月、2020年度の少子化社会対策白書を閣議決定しました。昨年の出生数が86万5234人と過去最少となったことに「『86万ショック』とも呼ぶべき状況」と危機感をあらわし、「子供や家族が大事にされる社会への転換が急務」と呼びかけています。そのような状況を受け、厚生労働省は12月に「新子育て安心プラン」を取りまとめて公表しました。「新子育て安心プラン」には4年間で約14万人の受け皿の整備、魅力向上を通じた保育士の確保が盛り込まれています。昨今、各園では職員の人材確保が大きな課題であり、これは待機児童の大きな原因ともなっています。保育の養成学校を卒業しても保育現場での責任の重さや事故への不安、保護者との関係性の難しさを感じ、保育の仕事が敬遠されている現実があります。それでも多くの方が保育現場で活躍しているのは、大変だけではない「やりがい」「魅力」があるからだと思います。そのような魅力を共有しつつ、長時間労働や、有給休暇が思うように消化できない等の労働環境の問題点を解決することが重要となっています。少子化対策を進める上で、保育の質の向上のためにはまず、保育現場の質の向上が急がれるのではないでしょうか。 配信 期 師 間 【【藤終開本了始と】】も令令ひ和和こ33先年年生43(月月絵115本日日作((家木月・) ) 作1017詞時時家まよ)りで※日本仏教保育協会に加盟している園・養成機関の方は無料で視聴可能です。令和2年12月より開始した「令和2年度仏教保育研修会(オンライン)」も、最終回となりました。今回は、新任の保育者にも参加していただけるように、配信期間を長く設けております。ぜひともご参加ください。これまでに配信した研修会も含め、皆様の感想・ご意見をお聞かせください。(桑田)マ 「絵本ときどきちょこっとあそび」オンライン令和2年度仏教保育研修会主催:公益社団法人日本仏教保育協会事務局日誌令和3年3月1日発行第680号(8) 第3回仏教保育綱領〒105-0011 東京都港区芝公園4-7-4TEL 03(3431)7475・FAX 03(3431)1519発行人 髙山久照 編集人 五島 満毎月1回1日発行 (1部300円税込)慈心不殺 生命尊重の保育を行なおう仏道成就 正しきを見て絶えず進む保育を行なおう正業精進 よき社会人をつくる保育を行なおうhttp://www.buppo.com/公益社団法人 日本仏教保育協会

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