202005
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7月21日(火)・7月22日(水) 9時〜16時第88回夏期仏教保育講習会時:益社団法人日本仏教保育協会/共本山増上寺光摂殿講堂東京都港区芝公園4右記の通り、第88回 夏期仏教保育講習会を実施予定です。今後の状況により中止となる場合がございます。決定次第、お知らせいたします。: 公: 大35☎03催:東京仏教保育協会34321431「仏教保育」という言葉の創刊号から、1935(昭和きるだけでも14号分が刊行されていました。ただし、当時は現在のようにページ数や刊行頻度は一定ではありませんでした。このような戦前の機関誌の詳しい内容については、これからの連載の中でお話をする予定です。なお、日仏保では戦後において機関紙■という表記が公式ですが、戦前においては、仏教保育協会の役員による記述や雑誌形態などから機関誌■という表記をしております。協会の名称や機関紙の他にも、隔年で開催されている全国仏教保育大会は、第1回の全国大会が1931(昭和6)年7月に開催されるなど、戦前にも同じ名称で開催されていました。しかし、現在の全国大会に冠されている開催数は、戦後の1950(昭和25)年11月に、山梨県の身延山久遠寺を会場に開かれた第1回の全国大会からの継続開催数で、次回の大会でその一方で、「夏期仏教保育講習会」は、現在では名称が変更されていますが、1929(昭和4)年7月に開催された「第1回 仏教保育夏期講習会」からの継続開催数を冠して行われています。今日でも同時期に開催されているこの講習会は、戦前から数えて今年で88回目を迎えます。日仏保は、仏教保育を推進するために、全国大会や講習会の開催、刊行物の発行など多岐にわたる活動を長きにわたり行っている組織です。戦前から今日までの日仏保の歩みの中で、様々な物事が移り変わってきましたが、その中でも、「仏教保育」という言葉は戦前から今日まで変わらずに使用されてきました。現在の「仏教保育」という言葉は、端的に言えば、日仏保のホームページ内の「日本仏教保育協会について/組織・あゆみ」にあるように、「仏教に基づいた保育」といえます。これに、日仏保の諸活動や仏教保育の歴史、各宗派の保育など様々な要素を加えた説明もできますが、現在でも「仏教保育」という言葉の明確な定義が定まっているわけではありません。それでも、仏教保育ということについて説明する際には、仏教保育綱領に言及されることが多いです。仏教保育綱領は、「慈■心不殺」(生命尊重の保育を■■■■■刊 「仏教保育」という言葉の探究行おう)、「仏■道成就」(正しきを見て絶えず進む保育を行おう)、「正業精進」(よき社会人をつくる保育を行おう)という仏教保育の三綱領のことで、『月仏教保育カリキュラム』では、これを基本として毎月の徳目などを定めています。仏教保育の三綱領は日仏保で継承されてきましたが、実はこれが登場したのは戦後になってからのことです。三綱領は、1960(昭和35)年に開催された「第6回 全国仏教保育大会」において発表されたもので、戦前の仏教保育協会の時代には存在してはいませんでした。三綱領が発表された当時は、が盛んな時代でした。例えば、仏教の絵本や童話などで知られる幼児教育家で、当時の日本私立幼稚園連合会の初代理事長などを歴任し、日仏保では戦後最初の理事長である内山憲尚は、機関紙などで「仏教保育」の定義を示しています。その後も、機関紙や『月刊 仏教保育カリキュラム』では、「仏教保育とは何か」といった問い掛けや、これに関連した内容がしばしば見受けられますが、現在でも「仏教保育」という言葉の説明は必ずしも定まっていません。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■そもそも、「仏教保育」という言葉は、いつ、どのように、なぜ誕生したのでしょうか。「仏教保育」という言葉は、仏教保育協会の創設当初に協会の役員でさえ、「にわかに使用されはじめた」と明かしていることも事実です。実際のところは、仏教保育協会の創設の主唱者である堀緑羊が、協会設立の時期と時を同じくして使用し始めた言葉でした。その背景を一言で言えば、協会の設立には「仏教保育」という言葉が必要だったということです。組織名としても名付けられた「仏教保育」という言葉には、「仏教保育」という事業を展開するための象徴的な旗印としての意味合いが込められていました。「日仏保の歩み」という連載の中で、とりわけ「戦前編」では、日仏保の戦前を知ることを通して、「仏教保育」という言葉の本来的な意味やその言葉が誕生した経緯、当時の社会的な背景などを解明していきます。日仏保や「仏教保育」という言葉のはじまりに思いを巡らせることで、日仏保や仏教保育の新たな一面を発見することになるでしょう。さらには、日仏保の創成期に思いを馳せて共有することで、現在、そして将来に目指すべき日仏保の方向性や果たすべき役割を見出す手掛かりになるはずです。日仏保、そして仏教保育にとっての「戦前」という時代が持つ意味を、私はそのように考えています。会主  場催日   ―7― ――令和2年5月1日発行36回目を迎えます。第672号(2)10)年1月15日までで、確認で

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